商標NEWS

弁理士紹介

事務所紹介

はじめに

WHAT'S NEW ?

MATSUO
PATENT AGENCY

- 松尾特許事務所 -

CONTACT US

MATSUO
PATENT AGENCY

- 松尾特許事務所 -

THE LEADING
PATENT AGENCY
IN JAPAN
SINCE 1977

What's New ?


 「知的財産権」に対する意識が一般的に強まってきているとはいえ、大企業を除くと
多くの場合、たとえ製造業の会社などであっても、「知財部」などの部署を設け、
専任のスタッフをおくまでの余裕はないのが実情です。
 開発・製造に一生懸命すぎて特許や実用新案まで気が回らず、開発した製品に関する
特許調査や特許(実用新案)出願などをすることなく世の中に製品を送り出したりすることも
ままあるようです。そして、特に製品が市場で好評だったりすると、そのときになって
「これを特許にしたいのですが」と相談に来られるケースがあります。しかし、「時すでに遅し」
という場合がほとんどです。
 特許法では、特許出願前に日本国内又は外国において公然実施をされた発明については
特許を受けることができないと規定されているのです。
 また、せっかく世の中に出した自信満々の製品に対して、他者から特許侵害だと警告されたりして
慌てて相談に来られる場合もあります。これも莫大な費用が発生する場合や、最悪の場合は
開発してきた全てがパーになることもありうるのです。
 このようなことがないように、開発段階から知的財産権については十分に意識しておかなければ
なりません。
 松尾特許事務所は、皆さんの「知財部」として十分なお手伝いをすることができます。
 今開発中のその製品、知的財産権についてのサポートは大丈夫ですか?
いつでも御気軽にご相談ください。(ちなみによっぽど難しく時間を要する内容ではない限り、
相談料は無料ですのでご安心を。)




早期審査制度

 
 新規製品開発に伴い、製品PRをする前に特許出願を完了させたものの、特許権を取得できるのは、
審査請求してから数年後であるのが現状です。
 審査請求した翌日に審査が着手されるのが理想的ですが、審査官の人数が少ないなどの様々な
理由から、審査着手までには相当の時間がかかってしまいます。実際のところ、審査請求してから審査が
着手されるまでの審査順番待ち期間は、平均2年2ヶ月だそうです。
 そこで、特許権の早期取得を希望する出願人のために、早期審査制度が設けられています。
 早期審査制度は、一定の条件を満たす出願について手続きをすることにより、他の出願よりも先に審査を
してもらう制度です。早期審査制度を利用した審査順番待ち期間は、2〜3ヶ月に短縮されます。
 早期に審査してもらうための出願の条件は、以下のとおりです。
  @出願人が中小企業又は個人であるもの
  A出願人又はそれらの実施許諾を受けた者が、その発明を実施しているもの
   (例:製品を実際に製造販売している場合)
  B日本国特許庁以外の特許庁又は政府間機関へも出願している特許出願、又は国際出願している
   特許出願であるもの
  C出願人が大学、短期大学、高等専門学校、公的研究機関、承認もしくは認定を受けた技術移転機関
   (承認TLO又は認定TLO)であるもの
 また、早期に審査してもらうためには、「早期審査に関する事情説明書」を提出する必要があります。この
事情説明書には、早期審査をしてもらうための理由を記載します。また、先行技術文献を記載する必要も
ありますが、先行技術調査を行う必要はなく、知っている文献を記載すれば足ります。
 特許庁へ納付する手数料はタダです。(特許事務所にて事情説明書を作成する場合は、作成費用が
かかります。)
 したがって、この制度を利用することにより、出願及び審査請求してから、早くて約3ヶ月で特許権が付与されることになります。
 同様に、商標登録出願、意匠登録手段にも早期審査制度があります。
 詳しくは、特許庁HPにてご確認下さい。



 新年明ましておめでとうございます。
 年初にあたり所長の松尾よりご挨拶申し上げます。
 私事ですが、新年は久しぶりに気分がゆったりとした数日を過ごさせていただきました。

 思えば、正月休みはここ数年弁理士試験の試験委員を拝命して試験問題作成のための
勉強やら問題原稿の作成やらで気が落着かない日々でしたが、試験委員も無事終了し、
また、今年から始まる弁理士義務研修のためのE−ラーニング講師の準備とビデオの収録も
ほぼ昨年中に完了し、更には、数件ある訴訟関係もほぼ峠を越えて来た状況で
何かと気分の落着く日々でした。

 東京オフイスも5年目を迎えグローバルな知財戦略の端緒が見えてきました。
 これに合せて、本年は改めて九州を見直し九州知財の総合的な戦略にも挑戦してみたいと
思っています。

 本年より新たに新進気鋭の弁理士(釘田健)が加わり総勢7名の弁理士と27名のスタッフで
皆様の知財活動に大いに貢献できるように頑張りたいと存じます。
 本年もよろしくお願い申し上げます。

松尾特許事務所 所長弁理士 松尾憲一郎



考えることができることは実現する

 
かつてデバイス開発を行っていた昔、考えることができることは必ず実現する、という上司がいた。
禅問答みたいなことを言う人だと思っていた。しかし、最近ではこの上司が言っていたことは、
本当のことではないかと思うようになっている。
 私たちは根も葉もないことを考え空想するけれど、実は自分の身の回りのことに縛られて、
先を見通すことができないでいるような気がします。現実は考えられないようなスピードで変化している。
コンピュータが売り出された頃は、記憶容量が4Kぐらいでも一部屋占領していた。
それがいまや数百Gのコンピュータをかばんに入れて使いまわしている。
 今年もあと数日で終わり、また新しい年が始まります。次に時代がどうなるかを思い巡らして、
次の時代の発明を“空想”してみてはいかがでしょうか。
それはきっと実現します。



真逆の判断
−知財高裁 平成18年(行ケ)第10519号等 審決取消請求事件−

 
無効審判における特許庁の判断と、知財高裁における裁判所の判断とが、全く逆の結論となった
珍しいケースを紹介します。
 「餃子の王将」の名称で中華料理店をチェーン展開している株式会社王将フードサービス
(以下「京都王将」という。)が有する登録商標と、「大阪王将」の名称で中華料理店を
チェーン展開しているイートアンド株式会社(以下「大阪王将」という。)が有する登録商標との
類否が争われた事案です。
 京都王将は、「餃子の“王将”」(登録第4868675号;以下「A商標」という)と、
「元祖餃子の王将」(登録第4559956号;以下「B商標」という)とを、それぞれ指定商品「ぎょうざ」等
について有しています。ここで、A商標は、お店の看板等に使用されている表示形態、B商標は、
ゴチック体による同書同形同大の表示形態です。
 大阪王将は、「王将」(登録第1673048号)及びその他表示形態の異なる登録商標
(以下「引用各商標」という)を、それぞれ指定商品「ぎょうざ」等について有しています。
 この大阪王将が、引用各商標にA・B商標がそれぞれ類似している(商標法第4条第1項第11号)
ことを理由に無効審判を請求しました。
 これに対し特許庁は、A商標については、引用各商標と「オウショウ」の称呼及び「王将」の観念を
共通にする類似の商標であり指定商品も一部類似するとして登録を無効とする審決をしました。
 一方、B商標については、引用各商標とはその称呼・観念・外観がいずれも区別し得るから、
商標において非類似であるとして、無効審判請求不成立の審決をしました。
 そこで、A商標に関する上記審決に不服の京都王将が審決の取り消しを求めて提起した訴訟が
A事件であり、B商標に関する上記審決に不服の大阪王将がその審決の取り消しを求めて提起した
訴訟がB事件です。
 A事件について、知財高裁では、京都王将の中華料理店並びに各店舗での持ち帰り用餃子に関する
A商標の使用実績が評価され、A商標は商品「餃子」についても高い識別力を有するから、
引用各商標との間で出所混同のおそれはないと判断されました(結論→非類似)。
 B事件について、知財高裁では、大阪王将の当初の主張のとおり、B商標は、その構成中
「元祖」及び「餃子の」の部分について格別の識別力が生じないから、「王将」部分につき「オウショウ」の
称呼及び「将棋の王将」の観念が生じると判断されました(結論→類似)。

 私見としましては、やはり、京都王将の看板であるA商標のイメージは強烈で、知財高裁の判断の方が
実態に即しているように思えますが・・・。

(結論のまとめ)
 ・A事件におけるA商標vs引用各商標についての類否判断
   無効審判→「類似」   知財高裁→「非類似」

 ・B事件におけるB商標vs引用各商標についての類否判断
   無効審判→「非類似」  知財高裁→「類似」



特許データベース

最近は、以前に比べて特許調査が容易になりました。今回は、インターネットを使って無料又は
安価で利用できるサービスのご紹介をします。
日本特許の調査は、日本特許庁の電子図書館(http://www.ipdl.inpit.go.jp/homepg.ipdl)で
行うことができますが、ご存じのように全文検索に対応していません。
「ウルトラパテント」のサイト(http://www.ultra-patent.jp/Search/Search+.aspx)では、
この全文検索を無料で行うサービスが提供されています。
このサイトは、まだベータ版ではあるものの日本特許の全文検索を行うことができ、
さらに特許公報・特許公開公報などをPDF形式でダウンロードできます。しかも、米国やEPなどの特許も
検索することができるといった様々なサービスが利用できます。
 また、同様に全文検索ができるサービスとして、日本発明資料が提供するNEF−NETという
検索サービス(http://www.nefnet.co.jp/Welcome_IE.html)があります。このサービスは、有料ですが安価で
様々な検索ができるので、個人的にとても気に入っているサービスです。
例えば、代表図付きの要約にさらに請求項1の内容が加わった発明のエッセンス部分を
一覧表示することができるので、発明の把握が容易にできる上にページをめくる作業を低減することが
できます。
 このほかにもまだまだ様々な特許検索サービスが無料又は安価で提供されていますので、
使い勝手のよいサービスを探して特許調査をされてみてはいかがでしょうか。



今回の特許法、意匠法、商標法の大きな改正

※ 平成19年4月より改正法が施行されることになりました。
   実務的にここだけは踏まえておきたい点を簡略にご説明します。
   出願時、審査・審判時にご留意下さい。

【特許法の改正】

T 拒絶査定を受けたときに、もとの出願から分割出願をしたい場合
  従来は「一たん拒絶査定不服の審判を請求」して、その後に分割出願手続きをしなければ
  なりませんでした。
  しかし、今回の改正では、拒絶査定不服の審判を請求することのできる期間内に分割さえすれば、
  別に拒絶査定不服の審判を請求する必要がなくなります(当然、もとの出願は拒絶査定確定と
  なりますが、分割出願は一から審査にかかりますので一般の補正が行えるメリットがあります)。
  このように拒絶査定不服審判の手間と費用を省くことができます。

U 無審査の実用新案登録を、出願日から3年以内に特許出願に変更できる
  特許出願において内容の補正がかなり自由に行えることになるため発明技術の選択が幅広く行えます。   また、期間の長い特許の権利を実用新案から創ることができます。
  (なお、この改正は前回改正分ですが、再度記載します)


【意匠法の改正】

T 従来、類似の意匠出願は、関連意匠として本意匠の出願と同時にしか行えませんでした。
   今回の改正により、本意匠の出願後でも本意匠の登録意匠公報の発行前日までは類似の意匠出願が   何個でも自由に行えます。

U 液晶画面の画像デザインを部分意匠として出願できるようになりました。

V 全体意匠とその部分の意匠とが、出願中で競合した場合は、後願の部分意匠は、同一人の出願でも
   拒絶されていました。
   今回の改正では、後願の部分意匠が、同一人である場合に限り、かつ先願の全体意匠の登録意匠
   公報発行の前日までに出願されたものである限り拒絶されません。


【商標法の改正】
  従来、小売業では、扱う商品分類毎に商標登録出願を行っていました。
  しかし、今回の改正では、「小売業」という役務分類が新たに設けられましたので、複雑な多数の
  商標登録出願をする必要がなくなります。
  簡便な出願で費用の節約ができます。特に、6月30日までの出願には特例出願としての有利な取扱が
  受けられます。詳しくは、弊所発行のパンフレットをご覧下さい。
                                                         以上




事務所活動報告

1 今回は松尾特許事務所の最近の活動をご報告致します。
  弊所は現在、福岡市の事務所を本部として、東京虎ノ門に東京オフイスを、
  岡山市に岡山オフイスを、熊本市に熊本オフイス(来月完了予定)をそれぞれ設置しています。

2 西日本地域の知的財産活動を見てみますと、最近、大学の知財活動が非常に活発化
  しているのが目に付きます。
  地元中小企業では、知財取得が厳選したレベルの高い開発に限定される傾向にあります。
  費用対効果がシヴィアに求められています。
  特に昨今の開発については、この傾向が顕著です。特許事務所も昔のように件数を
  カウントするのではなく最少の費用で効果的な特許取得を求められています。
  加えて、出願審査請求の印紙代の高騰は、件数を抑えていかに内容の充実した特許を獲得するかを
  命題とするようになってきました。

3 大学の研究開発は従来から存在していたわけですが、最近は国立大学の独法化も影響してか
  大学の研究開発を特許・知財という衣でオブラートしてその価値が目に見えるようにしています。

4 このような中小企業、大学への知財活動を援助するためには、face to face が何より必要となります。
  そして、中央の知財の流れをいち早く察知して日常の知財活動に取り込む為にどうしても東京の
  オフイスを拠点とした活動が必要になり、加えて、地方でのアクセスの利便性を考慮せざるを
  得なくなりました。
  松尾特許事務所ではこのような時代の要請に基づいて単なる連絡事務所ではなく、各オフイスに
  優秀な人材を配してそれぞれのオフイスごとに独自の活動をしています。
  今後、各地方における支所オフイスは順次増加させていきます。

5 他方、昨今の海外出願は中国出願を初めとしてうなぎ昇りの増加傾向にあります。
  海外戦略がこれからの命題になっている証拠です。特許庁も国内出願10に対して海外出願3の比率を
  指導しています。
  特に大企業においては、国内出願は抑制傾向で、その分海外特許戦略にシフトしています。
  おそらく中小企業も大学もこれに倣った傾向となるでしょう。
  松尾特許事務所も海外知財戦略を柱とした態勢を充実させています。
  以上、簡単ですが、最近の状況をご報告致します。



台湾の特許制度

 
外国出願の出願国について、最近は中国や韓国とともに台湾への出願を検討することがあると思います。そこで、あまり知られていないと思われる台湾の特許制度について、簡単にご紹介します。
 台湾の特許制度は基本的に日本の特許制度と類似しています。@国内優先権制度があります。A出願日又は優先権日から1年6月で出願公開されます。早期公開請求も可能です。B審査請求制度を採用し、出願日から3年以内に審査請求を行わないと出願が取下げられたものと見なされます。C補償金請求権制度もあります。D実体補正ができる期間は、(1)出願日又は優先権日から15月以内、(2)審査請求時、(3)審査意見通知書に対する答弁期間内、(4)再審査請求と同時又は再審査理由書の提出期間内。E異議申し立て制度が廃止され、無効審判制度に一本化された。Fパリ条約、PCTには加盟していないのでパリ優先権を使うことができず、PCTで国指定もできません。しかし、WTOに加入しているので、WTO加盟国の国民を出願人としてWTO加盟国の領域内において最初に出願した発明と同一内容のものを台湾へ出願する際に、優先権を主張することができます(ただし、中国出願に基づく優先権の主張は認められない)。Gプログラム特許が日本と同様に認められる(日本の審査基準と似ている)。H実用新案は日本と同様に形式審査のみで実体審査なしに登録されます。技術評価書も日本と同様です。
 従来、審査を大学の先生等に依頼して審査内容が不明確の場合があったようですが、今後は審査官を増員して審査の充実を図る、とのことです。



デジタル家電と半導体


 新三種の神器が叫ばれるようになり、家庭内にデジタル家電が入ってくるようになりました。これらデジタルカメラ、液晶・プラズマTV、DVDレコーダーは、便利が故に見えない技術が凝縮されています。大型液晶TVを持っている方は、電器店販売員の説明で、「このメーカーの液晶TVには、映像を綺麗に見せる何とかエンジンが搭載されていますよ」と説明を受けたのではないかと思います。このエンジンを形作っているものが、半導体というものです。
 この半導体は、かなりの変わり者で、例えば、自動車メーカーのエンジニアが転職したとします。この1名の自動車エンジニアが、10,000名規模の電機メーカーで働くようになった瞬間、たった1名の転職者によって、1万名を自動車エンジニアへと変えてしまうような、変わった性質を持っています。
 この変わり者の半導体の性質を最大限に利用して集積されたエンジンが、デジタル家電の心臓部を担っています。このデジタル家電を支えている半導体の集大成は、無数の特許によって守られており、消費者が使いやすいデジタル家電となるために欠かせないものです。
 まもなく、会社や組織に新入社員が入ってくる季節ですが、上司たる者、親心のつもりで何かと言ってしまいがちです。半導体の世界のように、ちょっと新入社員に巻かれると、組織も会社も変わるかもしれませんね。



ビジネスモデル特許をご存知ですか?
 ビジネスモデル特許というのは、Amazon.comのワンクリックで商品を購入できるようにした商売方法など、ビジネスのアイデアに対して与えられる特許のことです。
 私たちのように特許業界に身を置かれていない方にとっては、特許というと「目に見える物に与えられるもの」というイメージが強いかと思いますが、実はビジネスのアイデア、つまり商売方法であっても特許として認めてくれるのです。では、どんな商売方法であっても特許になるのでしょうか?
 結論から言いますと、特許になる場合と、ならない場合があります。特許は、アイデアを保護するためのものですが、どんなアイデアでも保護されるわけではありません。わが国では、アイデアの中でも、技術的なアイデアだけが、特許の対象となっています。
 例えば、広告チラシにクーポン券を付けるというアイデアを考えついたとします。配布した広告チラシと回収した広告チラシの比率から、広告の効果を容易に知ることができます。しかし、残念ながら、このアイデアに技術的な要素が含まれているとは思えません。このため、特許の対象とはならないのです。
 一方、インターネットをうまく利用して、広告の効果をリアルタイムで確認できるシステムを開発した場合はどうでしょうか?この場合、インターネットを利用しているのでアイデアの中に技術的な要素が含まれている可能性が高いといえます。このようなアイデアは、特許の対象となると考えてよいでしょう。
 ビジネスモデル特許として認められている発明の多くは、インターネットやコンピュータを利用することで技術的な条件をクリアしているのです。もちろん、特許になるためには、『技術的な』という条件以外にも、新規性、進歩性といった条件を備えている必要があります。
 この『技術的な』という条件ですが、一見、技術的な要素を含まないアイデアに見えても『技術的な』アイデアとして把握できるケースも結構多いものです。



国内優先権とパリ優先権の異同について


 2月1日、特許庁のHPに平成19年度弁理士試験の願書受付が掲載され、いよいよ今年も弁理士試験の季節が到来しました。私を含め受験生にとっては、本試験に向けて追い込みをかける季節です。そこで、今回は、最近勉強したてほやほやの国内優先権とパリ優先権の異同について簡単にご紹介致します。
 日本で特許出願Aをした場合に、その出願Aを基礎にして、出願から1年以内に「パリ条約による優先権の主張をする出願」または「国内優先権主張をする出願」をすることができます。
 このパリ条約の優先権制度と国内優先権制度は、まず制度の趣旨が異なります。
 パリ条約の優先権制度は、同一の発明について複数国に同時に出願する際に、翻訳文の作成などの時間的、地理的不平等を解消するために設けられました。この場合、先の出願Aに基いて、権利取得を望む国に直接出願する外国出願又はPCTにより所定の受理官庁に出願する国際出願をすることができます。
 一方、国内優先権制度は、改良発明などをした場合に、包括的で漏れのない権利の取得を図るために設けられました。この場合、先の出願Aに基いて、通常の国内出願または日本国を指定する国際出願をすることができます。
 いずれの場合も、優先権が認められた発明については、新規性等の特許要件の判断などについて、先の出願時にされたのと同様の利益を受けることができる点で共通します。
 しかし、パリ条約の優先権を主張して出願しても、先の出願には全く影響が及びませんが、国内優先権主張による出願の場合は、先の出願は、先の出願の日から1年3ヶ月経過するとみなし取り下げとなる点に留意することが必要です。日本国において、後の出願の内容で先の出願の内容を含めた権利取得を図ることができるからです。
 先の出願Aに係る発明に、改良発明の内容を加えて、外国及び日本で特許権を取得したい場合は、先の出願Aを基礎として優先権を主張して国際出願するのがお勧めです。これにより、権利化を望む外国及び日本で、包括的かつ漏れのない権利取得を図ることができます。
 というわけで、どのような優先権を主張して特許権を取得するのが良いかを考えることは、特許戦略上のみならず、受験生にとってもとても重要であります。



小売業・卸売業についても商標権が取得できます!
4月から6月に出願すると有利な取り扱い!


1.平成19年4月1日から商標法が変わります。

  次のような業務に使用する商標も、「小売等役務」についての役務商標として、
  商標権を取得することができます。

    デパート、スーパーマーケッ
    コンビニエンスストア、ドラッグストア
    ペットショップ、家電量販店、衣料品店、履物
    楽器店、時計店、宝飾店、酒店、八百屋、パン
    米屋、花屋、本屋、通信販売 等

  具体的には、店舗の看板、包装紙、値札、レシート、従業員の制服、ショッピングカート、
  レジ袋等に使う商標です。

   * 既に、商品について商標権を有している場合であっても、新たに小売等役務について
      出願することは重要ですので、その旨お知らせ下さい。

2.どのようにして商標権を取得できますか?

  特許庁に商標登録出願の手続をしなければなりません。
  書類の作成及び特許庁への手続は、特許事務所が代理しますのでご相談下さい。
  出願してから通常1年以内に商標登録が完了し、商標権が発生します。

  商標登録にかかる費用は、概ね以下の通りとなります。

   <出願時にかかる費用>
      70,000円〜(印紙代を含みます。)

   <登録時にかかる費用>
      110,000円〜(印紙代を含みます。)




 独自の技術と微生物

 仕事も終わり、暖かい会社から一歩外へ出ると、寒さが身にしみますね。こんな日は、帰りに一杯…という方も多いのではないでしょうか?
 居酒屋の店内には、ビール、日本酒、焼酎、ワインなど、アルコール類が目白押しで、飲む前から楽しい気持ちになります。
 ところで、飲用に用いられているアルコール(エタノール)は、主に、醸造によって作られているのは皆さんも良くご存じでしょう。
 この醸造の際に、アルコールを作る役目を担っているのは酵母という微生物です。
 微生物は、アルコールを産生する酵母の他にも、菌類やカビ類などが食品の製造に多く利用されており、例えば、漬け物やチーズ、ヨーグルト、みそ、醤油など広く利用されています。
 これらの食品に用いられる微生物は、それぞれの食品に適するように改良を施したものが多く、食品会社では、他社の競合商品との差別化を図るために、自社独自の微生物を大切に温存させています。
 特に近年では、バイオテクノロジー技術の発達の後押しを受けて、さらなる技術開発が盛んに行われており、微生物を応用した発酵食品や醸造食品の特実出願件数は、年間で約1500件程度にのぼるそうです。
 やはり、会社独自の技術を守ることは、厳しい競争社会を生き抜くために大切なことなのだなぁと感じます。
 話しは少し逸れますが、おばあちゃんからお嫁さんへ受け継がれた糠床を、毎日きちんと手入れしていたにもかかわらず、糠漬けの味が変わってしまったという話を聞いたことはないでしょうか?
 これは、おばあちゃんの手に常在している微生物群と、お嫁さんの手に常在している微生物群の種類が違うために、お嫁さんが糠床を手入れすることで、糠床に生息する微生物のバランスが崩れてしまうからだそうです。
 美味しい糠漬けを作ることも、おばあちゃんが長年培った、他の人には真似のできない独自の技術といえるかもしれませんね。



先日、某旅行会社が著作権侵害の疑いで警視庁から家宅捜査を受けることになったという記事を目にしました。
 これは、某旅行会社が写真家に適正な対価を支払わずに、その写真家が撮影した風景写真をパンフレットに無断で掲載して配布したことが、著作権侵害にあたるおそれがあるとされたためでした。
 それでは、どのようなものが著作物とされ、どのようなものが著作物ではないとされるのでしょうか。
 たとえば、他社のメーカが製造している製品を仕入れてホームページ上で販売する際に、メーカーが作成したカタログに掲載されている写真をそのままホームページに掲載すると、著作権法に違反するおそれがあります。
 この場合、ホームページに掲載する写真が、単に、製品の形状や色彩を単に示すだけの写真であれば、その写真は著作物ではないとされますが、その写真に創作性があれば、その写真は著作物として扱われます。
 つまり、その写真が、製品を際立たせるために、照明技術や背景、写真全体の構図等を工夫して撮影されたものであった場合には、そこに創作性が生じ、その写真が撮影者による著作物であるとされるのです。
 このような場合は、事前に著作物の作成者に使用許諾を得ておかなければ、作成者から著作権の侵害を申し立てられるおそれがあります。
 このホームページをごらんの皆さんも、自社のホームページに販売される製品の写真を掲載される場合は、その写真の撮影者に著作物の使用許諾を得てから掲載されることをお勧めします。





「特許出願に波はあるの?」

お客様から、「特許出願の多い月とか、少ない月とか有るの?」というご質問をよくいただきます。
私の感覚では、年度末の区切りということでやはり3月が多いかなと思っていましたが、あらためて出願件数の推移を見てみました。
データは、電子図書館で各月の出願件数を検索し、実質的な日数が最も短い2月の出願件数を100として各月の出願件数割合を求めました。
2002年、2003年、2004年の3年分を調べてみたところ、以下のようになりました。

      2002年    2003年    2004年
 1月    84     87     84
 2月   100    100    100
 3月   141    143    173
 4月   101     95     90
 5月   103    101     84
 6月    99    112    105
 7月   107    105     97
 8月   103     96     92
 9月   104    118    116
10月   100    106     91
11月    97     93     99
12月   108    120    112

予想通り、3月が最も多くなってまいした。やはり、年度末ということで駆け込み的に出願するケースが多いためと思われます。
意外だったのが、1月が1年中で最も出願件数が少ないことです。
前の月の12月に「今年の案件は今年のうちに」とでもいうように出願件数が増加する傾向にあるため、その反動もあるのでしょうけれども、やっぱり、年末年始のお休みで書類の作成が全国規模で一斉にストップするのが原因なのではないでしょうか?
あと、長期の休み明けって、なかなかスムーズには明細書を書き出せないんですよね。特に、正月ボケしてますし。
そんなこんなで、今年もあと少し。「今年の案件は今年のうちに」ということでラストスパート中です。




「【請求項1】所定形状に形成した薄皮状のベースに毛を植設し、該ベースの裏面に接着剤を付けて上記毛の基端部をベースに固定するための第1接着層を形成し、さらに該第1接着層の上からベースの裏面全面に頭皮に貼着するための第2接着層を形成したことを特徴とする使い捨て用かつら。」
 この発明が「使い捨て用かつら」に関するものであることは分かりますが、具体的に何という商品に適用されているか分かりますか?
 話題の女子ゴルファ親子を使ったCMでお馴染みの・・・と言えば、ピンとくるかもしれません。この「へ○○○○○ト」のCMでは、強力な接着力がアピールされているように思うのですが、特許ではその構造にポイントがあるものとなっています。しかも、意外なほど極めてシンプルな構成です。
 シンプルで、外観的にはっきりとその構成が分かるような権利を取得することはとても大事です。当然ですが、弊所でもお客様の立場に立って、より有利な権利化が図れるようにスタッフ一同努力しておりますので、いつでもご相談くださいませ。
 ところで、ふと疑問に思ったのですが、上記発明の技術を使って「付け髭」を商品化した場合、果して権利侵害になるのだろうか?



特許出願に関する先行技術調査の支援事業


 
「特許出願に関する先行技術調査の支援事業」をご存知でしょうか。

 特許出願をしたが、まだ審査請求をしておらず、審査請求を行うか否か迷っている、という方にとっては耳よりの制度です。
 出願人本人が、所定の調査事業者に調査依頼を行うと、「無料」で先行技術調査が行われ、調査結果が送付されるというものです。
 ただし、中小企業または個人を対象とした制度です。
 そして、出願人本人が依頼することが条件になっております。
 したがって、代理人から依頼しても調査を行ってもらえません。

 支援事業の対象になる出願は、平成16年4月1日以降の特許出願です。
 なお、既に審査請求を行っている特許出願など、対象外の特許出願があります。
 調査を行う者は、特許庁から委託を受けた民間調査事業者です。したがって、よい調査結果が得られたからといって、必ず特許庁の審査を経て特許を受けることができるとは限りません。しかし、有用な先行技術文献情報が得られると思います。
 依頼が可能な期間は、平成19年2月28日までです。
 ご活用してみてはいかがでしょうか。

 申し込み方法など、詳しくは、特許庁のホームページをご覧ください。
 「平成18年度 特許出願に関する先行技術調査の支援事業のお知らせ」が掲載されたホームページアドレスは次の通りです。
http://www.jpo.go.jp/torikumi/chushou/senkou_chousa.htm



改正法の概要−商標法編

小売等サービスが、役務商標として登録されることになりました!
(施行時期:平成19年4月1日)

改正前は、小売業者等によるサービス活動は、商品を販売するための付随的な役務であり、商標法上の役務には該当しないとされていたため、取り扱う商品全てについて、個別に商品商標として登録を受ける必要がありました。

 今回の改正により、小売サービスが、「小売及び卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(第35類)として商標法上の役務とみなされ、役務商標として登録を受けることができるようになりました。

保護対象としては、百貨店、コンビニエンスストア、家電量販店などの総合小売店や、靴屋、本屋、八百屋などの専門店により提供される顧客に対して行う便益の提供があり、また、通信販売事業者、インターネット販売事業者などによるものも含まれます。

一方、特許庁は、小売業者等が小売サービスについて使用する商標と、その小売業者等が取り扱う商品との間で、クロスサーチを行う方向で検討しています。
 従いまして、万全を期すためには、改正法施行前に商品商標として登録し、施行後に第35類の役務商標として登録をするのが得策です。
 なお、プライベートブランドについては、従来どおり商品商標として登録を受ける必要があります。

◎経過措置
@継続的使用権
  改正法施行前から日本国内で不正競争の目的でなく小売サービスに使用されていた
  商標は、他人が商標権を取得した場合でも、施行の際にその業務を行っている範囲内に
  おいて、継続してその商標を使用する権利(継続的使用権)が認められます。
  また、改正法施行の際にその商標が周知になっていたときは、施行の際の業務の範囲に
  限定されることなく、継続的使用権が認められます。
  一方、継続的使用権を認めることによる混同を防止するため、商標権者には、混同防止表示
  請求権が認められます。

A出願日の特例
  施行後3ヶ月間(特例期間)に出願された小売サービスを指定役務とする出願同士は、
  同日出願として審査が行われます。

B使用に基づく特例
  出願人は、その出願した商標を改正法施行前から日本国内で不正競争の目的でなく
  自己の業務に係る小売サービスについて使用しているときは、使用に基づく特例の適用を
  主張することができ、特例の適用がない出願に優先して商標登録を受けることができます。
  特例の適用を受ける出願が複数ある場合は、他に周知・著名商標との抵触等の拒絶理由を
  有する場合を除き、いずれの出願も重複して商標登録を受けることができます。
  なお、この重複登録の弊害防止措置として、混同防止表示請求及び取消審判の特例が
  あります。

  使用に基づく特例の適用を受けようとするための手続は、先願の特例により同日出願とされた
  複数の出願が競合した場合の協議命令の指定期間内に、出願した商標が、施行前から
  国内で自己の業務に係る小売サービスについて使用している商標であり、かつ、出願した
  小売サービスがその小売サービスであることを証明する書面等を提出して行います。
  何れの者からも使用証明書の提出がない場合は、協議及びくじによって商標登録すべき
  出願を定めることになります。
  従いまして、改正法施行前に、小売サービスについての使用実績を作っておくことが重要です。

以上のとおり、法改正によって、小売サービスについて役務商標としての登録が可能となりましたが、依然として商品商標としての登録が重要であることに変わりはなく、従来の商品商標の登録に加えて、第35類の役務商標の登録を受けることが万全であると思われます。

*「平成18年意匠法等の一部を改正する法律について−概要・新旧対照表・附則−」特許庁編 参照



法改正の概要−意匠法編(2) (2006.10.27更新)

1.関連意匠制度の見直し(意匠法第10条等)
  現行制度下においては、本意匠と同日に出願した場合に限り、関連意匠の登録が
  認められていましたが、今回の改正により、同日出願のみならず、本意匠が登録に
  なった後でも、その公報発行の前日までの間に出願された関連意匠は、登録が
  認められるようになりました。これにより、追加的なデザイン・バリエーションについても、
  権利保護が可能になります。
   (施行時期:平成19年4月1日)

2.秘密意匠制度の見直し(意匠法第14条)
  現行制度下においては、出願と同時に秘密意匠の請求をする場合に限り、
  登録意匠の公開時期について最大3年間の猶予を得ることができました。
  今回の改正により、秘密意匠の請求のできる時期が、従来の出願と同時に行う
  場合に加え、第1年分の登録料の納付と同時に行う場合も認められるように
  なりました。これにより、商品化前に意匠公報発行によって意匠が公開されてしまい、
  商品の販売戦略に支障がでるという事態を防ぐことができます。
   (施行時期:平成19年4月1日)


3.意匠の類似の範囲の明確化(意匠法第24条第2項)
  今回の改正により、意匠の類否判断は、需要者の視覚による美感に基づいて
  行われることが明確化されました。これにより、最高裁判例(最二小判昭49年3月
  19日民事判例集28巻2号)にあるように、新規性の要件については、
  一般需要者の視点から見た美感の類否を判断するものとされ、意匠権の
  効力については、一般需要者から見て登録意匠と類似の美感を生じせしめる意匠に
  及ぶものと判断されることになります。
   (施行時期:平成19年4月1日)

4.部分意匠等の保護の見直し(意匠法第3条の2)
  部品・部分意匠の出願について、改正前は、先願の意匠の一部と同一又は
  類似である後願の意匠は、意匠法第3条の2の規定により登録を受けることが
  できないため、全体の意匠の出願より先か同日に出願する必要がありました。
  今回の改正により、先願意匠の一部と同一又は類似である後願意匠(部品・部分
  意匠)について、先願の意匠公報の発行までに、同一出願人が出願した場合には、
  登録を受けることができるようになりました。これにより、模倣品対策として、
  部品・部分意匠の保護が強化されることになります。
   (施行時期:平成19年4月1日)

5.意匠権の存続期間の延長(意匠法第21条、第42条)
  意匠権の存続期間について、改正前は、登録日から15年でしたが、登録日から
  20年に延長されました。これにより、魅力あるデザインを長期間にわたり
  保護することができます。
   (施行時期:平成19年4月1日)

6.新規性喪失の例外規定適用手続の見直し(意匠法第4条)
  新規性喪失の例外規定の適用を受けるために必要な証明書類の提出期限に
  ついて、改正前は出願の日から14日以内とされていましたが、今回の改正により
  出願の日から30日以内に延長されました。これにより、証明書類の準備に必要な
  十分な期間が得られるようになりました。
   (施行時期:平成18年9月1日)

*「平成18年意匠法等の一部を改正する法律について−概要・新旧対照表・附則−」特許庁編 参照





改正法の概要−意匠法編(1) (2006.10.13更新)

・画面デザインの保護の拡充について(意匠法第2条第2項)

 改正前においては、保護対象とされる画面デザインは、物品の成立性に照らして不可欠なもの、物品自体の有する機能により表示されているもの、又は変化する場合においてその変化の態様が特定したものに限定されており、携帯電話でいえば「初期画面」のみがその保護対象とされていました。
今回の改正では、デザイン保護強化の観点から、下記の通り画面デザインの保護対象が拡充され、模倣被害防止に効果的な権利取得が可能となりました。

@ 物品がその本来的な機能を発揮できる状態にする際に必要とされる操作に使用される
  画面デザインについて、物品の部分の形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合に
  含まれるものとして保護されることになりました。
  例えば、「携帯電話の通話者選択画面」などがこれに該当します。

A 画面デザインがその物品の表示部に表示されている場合だけでなく、同時に使用される
  別の物品の表示部に表示される場合も保護されることになりました。
  例えば、「DVD再生録画機の録画予約操作用画面デザイン」などがこれに該当します。

 しかしながら、全ての画面デザインが保護されるというわけではなく、例えば、ゲームを行っている状態で表示される画像や、パソコン上の会計ソフト用画面デザインなどは、「機能を発揮できる状態」ではなく「機能を発揮させている状態」に該当し、保護対象とはならないので留意する必要があります。

 具体的な出願方法に関しましては、現在のところ不明確な点がありますので、保護対象となりうる明確な要件や出願の際の図面の表し方等に関し、具体的な運用が待たれるところです。


*「平成18年意匠法等の一部を改正する法律について−概要・新旧対照表・附則−」特許庁編 参照





改正の問題点−特許法編 (2006.10.6更新)

 
今回は、来年施行される改正特許法について、主要な2つの改正点とその問題点を検討したいと思います。

(1)分割出願の時期的要件の緩和
 従来、分割出願をすることができる時期は、明細書等の補正ができる時期に限定されていましたが、今回の法改正により、拒絶査定又は特許査定の謄本送達日から30日以内であれば、分割出願ができるようになりました(特許法第44条第1項2号,3号)。
 従って、拒絶査定となった場合に、拒絶査定不服審判を請求せずとも分割出願ができることになります。また、登録査定となった場合に、もう少し権利範囲を大きくしたいときに、分割出願によってチャレンジできることになります。
 しかし、分割出願が、原出願に対する拒絶理由と同一の拒絶理由で通知された場合、次に補正するときには「最後の拒絶理由」と同じ制限を受けることになります(特許法第50条の2,53条等)。
 つまり、従来の分割出願と比べ、請求の範囲の内容をより一層検討して分割出願しなければならなくなったのです。

(2)シフト補正の禁止
 従来、一次審査の結果(最初の拒絶理由通知)を受けた後にする特許請求の範囲の補正は、新規事項を追加しない限り、その補正範囲に制限はありませんでしたが、今回の法改正により、技術的特徴の異なる別発明に変更することができなくなりました(特許法第17条の2第4項)。
 つまり、一次審査した発明と技術的特徴の異なる発明は審査の対象とならないのです。この改正に伴う審査基準の改定はまだ行われていませんが、特許請求の範囲が狭く、余計な限定が入っていると、その限定を削除する補正が認められないかもしれません。一方で特許請求の範囲が広すぎると、単一性違反で一部の請求項が審査されず、審査されない請求項については権利化できないという事態が発生するかもれません。この改正の問題点については、審査基準の改正がなされたとき皆様にご報告したと思います。





特許法などの改正がなされます (2006.9.29更新)

1.来年4月より特許法、意匠法、商標法などの一部が改正されます。
  皆さんに関係する、大きな改正点を簡単に説明します。詳細は、『改正の問題点』 として
  逐次回を追って掲載していきます。

2.特許法の改正
  拒絶査定の謄本送達後の30日以内に分割出願が行えます。今までの拒絶査定と異なり
  不服審判請求無しで行えることに特徴があります。

3.意匠法の改正
  @ 類似意匠を関連意匠出願する時期が本意匠の公報発行時までできます。(今までは
     本意匠と 関連意匠は同時出願でした)
  A パソコン等の操作画面のデザインも登録出願ができます

4.商標法の改正
  デパート、コンビニ等の小売業者が使用する商標もサービスマークとして
  出願できることになります。従来は小売業が取り扱い商品ごとに出願していました



審判のスピード (2006.9.22更新)

10年ほど前にEP特許庁で異議申し立ての口頭審理(Oral Proceedings)に参加した。当方は発明者兼知財担当でEP代理人の補佐、という立場だった。形式は日本の当事者系審判と同じ。朝9時からスタートして午前中が新規性(Novelty)、午後が進歩性(inventive step)の審理で丸1日かかった。規模が大きいときは3日とか1週間かけることもある。EPの口頭審理の特徴は、被申立人(権利者)はその場でクレーム等を訂正することができ、申立人はその訂正内容に抗議することができる。1回の口頭審理でほぼ決着がつき、合理的な方法だと感心した。
ところで、最近、日本特許庁で無効審判の口頭審理に参加した。約3時間の審理だった。全体的に四角四面な感じがしたが、もう少しざっくばらんに進めてもいいのではないだろうか、と思うのは私だけだろうか。それにしても、最近の日本特許庁の審判は相当早く進行する。審判請求から審決まで10ヶ月かからない、とうのは昔では考えられないスピードです。審判を請求する側は入念に準備すべきで、ちょっとしたミスが回復できない結果につながる、ということに注意する必要があります。



部分意匠 (2006.9.15更新)

 カバンのような物品のデザインは、知的財産権の一つである意匠権によって保護を受けることができます。意匠権を持っていれば、模倣品の使用を差し止めることができます。
 意匠権を取得するためには、特許庁に対して意匠登録出願の手続を行う必要がありますが、新しいデザインのカバンを開発したところ、カバンの「取手部分」がユニークな形状をしていた場合には、一般的な意匠権だと模倣品を排除できないことがありますので注意が必要です。
 一般的な意匠権は、物品であるカバン「全体」のデザインを権利の対象とします。このため、カバンの「取手部分」のデザインだけが模倣されても、意匠権の侵害とならない場合があります。
 例えば、取手部分の形状は同じでも、その他の部分のデザインが全く異なるためにカバン全体としてみてデザインが類似していなければ、意匠権の侵害とはなりません。このように、独創的で特徴のある物品の部分を取り込みつつ、意匠全体として非類似として意匠権侵害を回避した巧妙な模倣品が近年増えています。
 このような部分的なデザインの模倣に対処するには、特徴的な部分ごとに保護を受けることができる部分意匠制度を利用すべきです。上記の例では、一般的なカバン「全体」の意匠権と共に、カバンの「取手部分」の意匠権を取得することで、一層強力にデザインを保護することが可能となります。デザイン保護を真剣にお考えなら、部分意匠制度を活用されることをお勧めします。
 ちなみに、話は全然変わりますが、もうすぐ弁理士論文試験の合格発表です。今年の意匠法の問題は、ずばり部分意匠制度が問われました。弁理士試験でも部分意匠制度は頻出です。弁士試験の合格を真剣にお考えの受験生なら、部分意匠制度をしっかり勉強されることをお勧めいたします。




“進歩性がある”特許とは? (2006.9.8更新)


 
基本的なことですが、「特許を受けることができる発明」とは、以下の項目に当てはまる「発明」のことを言います。
 産業上の利用可能性があること
 新規性があること
 進歩性があること
 つまり、上記3項目の条件を満たした「発明」が、特許と認定されるわけです。
 ここで、上記3項目の条件の中で、「進歩性があること」について少し考えて見たいと思います。
 特許法には、下記に引用するように「進歩性があること」を規定した条文「第二十九条第二項」があります。
 「特許出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が前項各号に掲げる発明(つまり、産業上で利用可能で、新規性がある発明のこと)に基いて容易に発明をすることができたときは、その発明については、同項の規定にかかわらず(つまり、産業上で利用可能で、新規性がある発明でも)、特許を受けることができない。」
 上記特許法「第二十九条の第二項」の条文を簡潔に説明すると、「産業上で利用可能で、新規性があっても、発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が従来技術から容易に考えつくような発明は特許にならない」ということです。
 この説明で、皆さんは発明における「進歩性」を正確に把握できますか?
 まず、「発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者」とありますが、だいぶ大雑把な表現ですよね、これでは、「発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者」がいったい何を基準として判断されるのかよく解りません。
 また、「容易に考えつくような発明」とありますが、これもこの「容易」と判断する基準はどこにあるのか、などと明確な基準が読み取れず、今ひとつ解りにくいと思うのは私だけでしょうか。
 それでも、「発明」が「特許」として認定されるためには、この「進歩性」の判断が重要となるケースが多く、また、既に「特許」として認定されてからも、「進歩性」の新規判断で、折角の「特許」が「無効」となってしまうケースも少なくありません。
 このように、特許出願においては、「進歩性」のある内容の「発明」とすることが重要になります。そこで、特許出願を予定している皆様、特許出願に際しては専門の特許事務所を活用してください。相談していただければ、今回テーマである「進歩性」の判断等の、「発明」が「特許」として認定される為の、色々なノウハウを提供できると思います。





納豆テクノロジー(2006.9.1更新)

 9月に入って夏も終盤。朝晩は少し過ごしやすくなってきたような気がします。秋が近づいてくると、食べ物が美味しく感じられるようになりますね。皆さんはどのような食べ物がお好みでしょうか?
 人それぞれ好みがあると思いますが、私は小さい頃から納豆がとても好きです。(納豆が苦手な方、ごめんなさい。)
 納豆にからしとだし醤油を混ぜ、炊きたてのご飯にのせて食べるだけでかなり満足してしまいます。勿論、キムチや高菜、シラス干しの飛び入り参加も大歓迎。このような文章を書いているだけで、万年ダイエットの私はおなかが鳴りそうです。
 こんな納豆好きの私ですが、世間には私以上に納豆への熱い情熱を燃やしている人がいます。それは納豆メーカーの方々です。
 そこで、納豆好きの一員としてさらなる納豆ワールドに足を踏み入れ、納豆関連の特許出願を紐解いてみると……平成5年以降の出願だけでも336件がヒットしました。(IPDLテキスト検索:発明の名称「納豆orナットウorなっとう」)
 納豆は昔から食べられている食品なので、新たな発明は少ないのではないかと思っていましたが、かなり多く出願がなされていることに正直驚きました。
 さらに、その出願内容に着目すると、食に気を使っている方であれば一度は耳にしたことがあろうキーワードが数多く見受けられます。その中のいくつかを紹介すると
・「γ−アミノ酪酸」→GABA(ギャバ)ともいわれる物質で、血圧を下げたり、精神を安定させる作用が注目されています。
・「納豆キナーゼ」→納豆菌が産生する酵素で、血栓を予防する作用があるそうです。
・「イソフラボン」→女性ホルモンに似た物質で、骨粗鬆症や更年期障害の改善に役立つそうです。
 そして、納豆の主役「納豆菌」に関する発明では、これらの物質をより多く産生したり、体に取り込まれやすい形に変えたりすることのできる菌について記載されています。
 納豆関連の公開公報の中には、バイオテクノロジーが満載で、先端技術を駆使して開発が行われていることが分かります。
 自分がまだ小さかったころから、現在に至るまで変化なく食卓に上っていると思っていた納豆も、知らないところで日進月歩のたゆまぬ努力があることを実感しました。





福岡VS東京 「ひよ子」はどっちの名物? (2006.8.25更新)

福岡VS東京 「ひよ子」はどっちの名物?
ニュース等でご覧になった方も多いかも知れませんが、福岡銘菓「ひよ子」の立体商標登録の取消しを同じ福岡の菓子メーカーであるニ鶴堂が求めていた審判で、特許庁は9日、「ひよ子」の立体商標登録が有効であることを認める審決を出しました。立体商標というのは、不二家のペコちゃん人形やケンタッキーフライドチキンのカーネルサンダース人形のように、立体的形状に対して認められる商標のことを言います。このような立体商標をめぐる争いは珍しいのですが、同様の鳥形の菓子は愛知県や栃木県などの製菓会社も販売しているらしく、今後この影響は益々広がりそうです。
さてこの「ひよ子」、九州に縁のある方なら福岡名物として認識していると思いますが、実は東京でも「東京名物ひよ子」として売り出されているようです。いったい、「ひよ子」はどちらの名物なのでしょうか!?
真相はと言いますと、元来東京の「ひよ子」も福岡の「ひよ子」も製造元は同じ福岡の菓子メーカーひよ子だったそうです。この会社が東京での販売のため別会社の東京ひよ子を作り、埼玉に工場を設け東京での販売を始めたのが事の始まりでした。「ひよ子」はもともと東京名物ではなかったのですが、東北新幹線の開業とともに東京名物として東北方面に広がっていったため、東京名物として知られるようになったというわけです。東京から福岡、あるいは福岡から東京へ行く際に、「ひよ子」をお土産にしてしまった時は、(お土産自体は喜ばれないかも知れませんが)この話題で盛り上がってみるのもいいかも知れませんね。
それにしても、オリンピック招致も然り、福岡と東京とはただならぬ縁があるようですね。




早期審査について (2006.8.11更新)

 早期審査のガイドライン改訂にともなって、中小企業及び個人での特許出願に対する「早期審査に関する事情説明書」の作成が容易になりました。
 大きな点として、従来であれば「先行技術調査」が必須でありましたが、今後は、必ずしも先行技術調査を行なう必要はなく、早期審査の申請時に知っている文献を記載することで足りることになりました。
 これは、特許明細書中に「発明に関する文献公知発明」の記載が必要なことから、これを利用することにより、先願発明との重複した対比説明の作業を不要としているものであり、「早期審査に関する事情説明書」の作成における負担が大きく軽減されることとなりました。
 その意味では、特許明細書における【従来技術】の項の記載において、早期審査も考慮した適正な先行技術文献の開示と、その技術との対比説明を十分に行っておくことが大切かと思われます。このことは、特許明細書が、技術文献としてよりよい方向に進化発展することでもあると思われます。
 中小企業及び個人で特許出願されている方で、早期の権利化が必要な方は、ご検討いただく価値があるものと思います。ただし、唯一のデメリットとして、早期に権利化された場合には、特許維持年金の支払期間が長くなることとなりますので、その点に配慮いただきながらご判断いただけたらと思います。




甲子園の土(2006.8.4更新)


 夏本番。甲子園では高校野球の熱戦が繰り広げられています。甲子園といえば、敗退した球児たちが甲子園の土を持ち帰る風景が思い出されますが、甲子園の土を入れたりする容器が登場する特許出願がありました。発明の名称としては「・・・容器と器具と保存方法」となっており、請求項が50もあるという大作です。出願人の熱意は十分に感じられるものの、残念ながらその要旨は???でありました。審査請求までされているのですが、中身が不明瞭なため(ちょっと見ですけど)、おそらく権利化されることはないと思われます。
 ひょっとしたらキラリと光る発明、あるいはそのような内容が含まれている場合であっても、出願時の特許請求の範囲や明細書の記載が不明瞭であるがために権利化を逃すというケースは結構ありそうです。
 昨今では、将来的に大化けする可能性がある特許などの知的財産に金融機関も目を向けるほど、かなり注目されてきています。そして、実際に特許権を担保とした融資までなされています。
 今後ますます重要性が高まると考えられる特許は、著作権と違い、登録により発生するものです。出願時において特許の価値を判断することは難しいのですが、せめて出願の時点ですでに自爆しているような中身にはしたくないものです。甲子園に出場したのに試合することなく甲子園の土を持ち帰るはめになってしまいます。
 発明をしたら先ず出願を考えることは重要ですが、冒頭に例示した出願のように、一般の方が代理人を通すことなく独力で明細書を作成し、出願するというのはかなり難しい作業です。大事な発明、大事なお金をみすみすドブに捨てることがないように、良いアイデアを思いつきましたら、是非、弊所までご相談ください。





特許庁への情報提供 (2006.7.28更新)

 
 「情報提供」という制度をご存知でしょうか。
 特許庁では、特許出願に関する情報やその審査に有用と思われる情報を随時受け付けています。たとえば、特許されることを阻止したい場合、拒絶理由通知をする際の引用文献として用いることができるような資料を提供することができます。情報提供は、誰でも行なうことができ、匿名で行なうこともできます。
 また、審査を経て特許された後であっても、その特許発明について情報提供をすることができます。
 たとえば、自分が製造販売している製品は昔ながらの製品であるが、ある特許権の権利範囲に含まれていると判断できるような場合、その特許は無効であると確信できても「警告されると面倒だなあ」といったように、その特許権の存在が気になるものです。
 審査終了前に提供された情報は審査段階で参考にされると思いますが、特許後に提供された情報は、審査の参考にされることはありません。特許後に情報提供が行われても、再審査が行われることはありません。
 しかし、たとえば、提供された情報を見た特許権利者が「自己の特許発明は明らかに無効理由を有する」と判断すれば、そのままの状態で権利行使をすることは難しいということになります。
 また、情報提供された特許発明の特許権者は、無効理由を解消するために、特許権の権利範囲を減縮する訂正を行うことがあり、権利範囲が減縮されることで情報提供者の製品が特許権の権利範囲から外れれば、その特許権を気にしなくてよくなります。
 情報提供を行うと、その特許権に注意を払っている者が存在しているということが明らかになりますが、このような点を考慮しつつ、上手に情報提供を利用していただきたいと思います。





実用新案登録出願 (2006.7.21更新)

 
ご存知かとは思いますが、昨年4月から実用新案制度が一部変更となっております。
 この制度変更では、従来に比べ主に以下の利点があります。

 ・  所定条件を満たす限り出願から3年以内であれば、実用新案登録に基づく
   特許出願が可能となること。
 ・  実用新案権の存続期間が従来の6年から10年へ延長されること。
 ・  登録後において、権利範囲である実用新案登録請求の範囲の限縮等が
   できるようになったこと。

 このように従来に比べ利点が増したので、出願件数がどのくらい増えたのか気になっていたのですが、先日特許庁から2005年の出願件数が発表されました。
 発表によると、2005年の実用新案登録出願の件数は11,387件(2004年の出願件数7,986件)で前年比142%となっていました。
 制度変更は、2005年4月からですので、2005年3月まで従来どおりの出願件数であったとすると、制度変更後の利用は156%にアップしたと推測されます。
 しかし、特許出願の427,078件(2005年)に比べればまだまだ実用新案制度の利用は少ない状況です。
 アイデアを出願しようとするときに、特許にするのか、実用新案にするのかは、どのようにそのアイデアを保護したいかによって異なってきますので、アイデアが浮かんだらまずは松尾特許事務所までご相談をください。



法改正 (2006.7.14更新)

 一般に知的財産といわれるものは、特許法、実用新案法、意匠法、商標法、不正競争防止法、著作権法等の法律によって保護されています。
 これらの法律は、ほぼ毎年のように改正されています。
 例えば、本コラムの2006年6月16日付の記事にありますように、コンピュータプログラムを特許法の保護対象とする法改正は、2002年に行われております。
 かかる改正が行われたのは、コンピュータプログラムが産業の発達の上で重要なウェイトを占めるようになったことにより、これを発明として保護する要請が高まったためです。
 このように、法改正は、時代の要請に応じて行われます。
 「産業の発達」、「時代の要請」というと、大げさ・難解に聞こえますが、つまりは、暮らしが便利になるのに必要なことだといえます。上の例で言うと、パソコンのみならず家電製品等にも必要不可欠なコンピュータプログラムは、適切に保護され、より良いものが発明されていかなければ、私たちの生活が便利になっていかないということです。
 時流に合わせて行われる法改正を、効果的に利用し、あなたの知的財産を上手に保護・活用していきましょう。
 「餅は餅屋」という諺があります。改正法を含めた適切な法律の活用には、是非、弊所をご利用下さい。



行政書士も知的財産をするの?(2006.7.7更新)

最近、ホームページで行政書士があたかも弁理士と同じように、知的財産に関する各種相談や
処理を行えるようになったのかと、勘違いするような説明を見受けます。

昨今の規制緩和の流れに沿って、各士業(弁理士・弁護士・税理士・・行政書士などの
「士」がつく専門職)の領域が微妙に変化していますが、やはり、
本業の各士業の専門分野には、長年蓄積された特殊な専門技術があります。
行政書士には、このような弁理士特有の専門分野の権限は与えられていません。
知的財産権の取得及びその活用は、弁理士が長年培ってきた専門的知識と
経験によって初めて有効に達成されるものと考えています。

私共、弁理士は、今後も知的財産についての研鑽を積んで、誇りを持って
専門職を全うしていきます。




特許の明細書には実施例を具体的にかつ詳細に書いたほうがいい。しかし、時と場合によっては数値の正確性がかえって不利に働くことも・・・ (2006..6.30更新)


原告の特許はある特殊な金属片を研磨する方法だった。研磨定盤に金属片を斜めに傾けて研磨する。クレームには「ある傾斜角を維持して研磨する」と記載されていた。被告も金属片を定盤に斜めに傾けて研磨していた。しかし、被告の研磨方法は、極わずかに角度がぐらついていた。
原告の明細書には、なぜか、全ての角度について小数点以下二桁まで記載されていた。例えば、「定盤と金属片との間の角度を60.58度にセットする」といったように。そこで被告は、「ある傾斜角を維持して研磨する」とは「一つの角度を維持して研磨する」と解釈し、非侵害である旨を主張した。原告は、被告の定盤を調査して慌てた。被告の定盤は平坦ではなく、そのために定盤と被研磨物との間の角度が僅かに変化することがわかった。そこで原告は、「ある傾斜角を維持して研磨する」の解釈変更を求めたが、受け入れられなかった。
クレームの文言は、「ある傾斜角を維持して研磨する」ではなく「傾斜させて研磨する」で十分だったし、角度は全てを小数点以下二桁の精密さで記載する必要もなかった。被告に、不必要な論拠を与えることになった。
以上は仮想事例ですが、特許の権利範囲は不必要に狭くならないように、また、権利行使等を行う際には十分な事前調査が必要となります。その際には、ぜひ松尾特許事務所へご相談ください。




国際出願における日本国の指定除外が可能に (2006.6.23更新)

本年度の弁理士試験第二次試験まであと2週間ほどとなり、受験生の方々は最後の追い込みに必死となられていることと思います。受験生の皆様のご健闘をお祈りしております。
 さて、本題に戻りますが、昨秋のWIPO一般総会で採択されましたPCT規則4.9(b)の改正により、本年4月1日より国際出願時に日本国の指定を除外することができるようになりました。
 2004年1月1日に導入されました「みなし全指定制」により、これまでは日本に出願された国内出願を基礎として優先権を主張して国際出願をすると、国内優先権の主張をしたこととなります。
このため、先の国内出願はその出願日から1年3月経過後に取り下げられたものとみなされるため、これを回避するためには、みなし取り下げとなる前に日本国の指定取下げ等の手続を行わなければなりませんでした。
 この点について、国際出願願書第X欄(国の指定)に日本国の指定を除外するためのボックスが新たに設けられ、このボックスにチェックを入れることで日本を指定しないようにすることが可能となりました。
 ただし、この手続に関しては、一旦指定除外のボックスにチェックを入れ出願すると、その後に指定を復活させることが出来ない点に注意する必要があります。
したがいまして、指定除外せずに出願したとしても、指定取下げ等の手続により先の国内出願の、みなし取り下げは回避することが出来ますので、指定除外をするか否かは慎重に検討されることをお勧めいたします。
 来年度の弁理士試験第一次試験の問題の一つとして問われているかもしれないですね。




プログラムは特許になる?(2006.6.16更新)

 2002年の特許法改正により、コンピュータプログラムが特許の対象となり得ることが明確化(特許法2条3項1号など)されたため、今後コンピュータプログラムの適切な保護が期待されています。
 さて、私自身ですが、今から遡る事約十数年前、主に制御系(自動機械の動作コントロール)のコンピュータプログラマーを職業としておりました。当時を振り返ると、コンピュータプログラムに対しては、特許というより著作権としての認識が、会社やそこで従事している設計者にとって強かったことが思い出されます。
 ところが、今日特許出願の業務を通して思うことは、コンピュータプログラムも確かに特許性のあるものだということです。例えば、エアコンなどの温度調節を行なうプログラムを作成する場合でも、30℃の室温を27℃にするためには、ただ単に27℃の空気を室内に送るだけではなかなか室温は27℃にはなりません。室外温度等も考慮して、27℃より低い空気を室内に送り、室内温度の変化を正確に把握して、温度調節をする必要があります。もちろんそのためには温度センサ等の高機能な部品が必要ですが、それをうまくコントロールして短時間に目的を達成するためには、優れたコンピュータプログラムは不可欠です。
 一般に、コンピュータプログラムといっても、外からでもその操作性が見えるアプリケーション系のプログラムや、外からは見えない制御系のプログラムなど多種多様な形態があり、なかなかその優劣は判断できません。
 しかし、コンピュータプログラムの開発に従事しているプログラマーの皆さん、優れたコンピュータプログラムの開発に成功したら、自身をもって積極的に出願しましょう。
  PS 出願の時は松尾特許事務所をぜひご利用ください。




林檎殺人事件 (2006.6.9更新)

 殺人現場に残されていた数滴の血液。検査の結果、被害者である林檎さん(24)の血液型とは異なることが判明した。警察は、愛憎の縺れによる殺人と断定して捜査を開始したが、林檎さんには複数の交際相手がいることが発覚。そこで複数の容疑者の血液と、殺人現場の血液とをDNA鑑定したところ、容疑者Nの遺伝子と型が一致。Nは逮捕され、法の裁きを受けることに……
 いきなり私の作り話から始まって恐縮なのですが、この話の中で犯人特定の決め手となったDNA鑑定は、ほんの僅かな血液や髪の毛でも個人を特定することができるので、犯罪捜査などで頻繁に行われています。きっと、ご存じの方も多いでしょう。
 でも、なぜほんの少しの血液から犯人が特定できるのか、いままで不思議に思われていた方はいませんか?
 実は、答えは簡単。DNA鑑定では、DNAを増やす処理を行うからです。
 この「DNAを増やす処理」は、ポリメラーゼ連鎖反応(polymerase chain reaction)という方法で行われます。一般には、英語の頭文字をとってPCR法といいます。
 このPCR法は、専用の機械にかけることで、DNAを倍々に増やして行くことができます。DNAの長さにもよりますが、1回5分間くらいの反応を、20〜30回ほど繰り返します。
 すると、1本のDNAが2本に、2本になったDNAが4本に、4本のDNAが8本に……2時間ほど経過すれば、100万本以上になっているといった具合です。
 この方法により、犯人特定に至るまでの作業性は飛躍的に向上しました。もちろんこの手法にもさまざまな特許権があり、特許庁のホームページによれば、基本特許は「核酸配列の増幅方法(特公平4-67957)」、「核酸配列の増幅及び検出方法(特公平4-67960)」、「核酸配列の増幅手段(特許2622327)」が挙げられるそうです。
 PCR法は犯罪捜査以外にも、農学や医学の研究所などで分子生物学研究の基本的手法として今日も頻繁に行われています。私も学生時代は、実験でPCR法を行い、よく失敗して先生に怒られておりました。当時はまだ実験1回分のランニングコストが高かったのです。試薬にロイヤリティーが加算されていたからかなぁと、今では懐かしく思います。






特許証の再交付 (2006年6月2日更新)

 特許を出願して特許査定を受けると、その発明は特許原簿に登録され、出願人にはその証として特許証が交付されます。この特許証は、ご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんが、一見表彰状のようなデザインのA4サイズの紙です。
 さて、この特許証を失くしたり、汚してしまったりした場合に、再交付してもらうことができることを皆さんはご存知ですか?
 特許法施行規則には、次のように規定されています。
 特許法施行規則第67条 特許法をよごし、損じ、または失ったときは、特許証の交付を受けたものは、特許証の再交付を請求することができる。ただし、よごし、または損じた場合は、その特許証を提出しなければならない。
 なんだか、運転免許証の再交付みたいですよね。特許証は、運転免許証のように携帯しておかなければならないものではありませんが、事業所に掲示したり、商談等の際に、商談相手に提示することで、特許を取得していることを簡単に相手に確認してもらうことができるものですので、やはり、大切に保管しておいてください。
 余談ですが、お隣韓国でも、特許証はA4サイズなのですが、韓国では、特許権者が申請すれば、携帯に便利なパスポート型の特許証を交付してもらうこともできるんですよ。





事務所所在地 (2006年5月26日更新)

 
松尾特許事務所の所在地は、地理的にとても便利な上にお客様に場所を説明するにも非常に都合がよい。地下鉄1号線「赤坂駅」の略真上に位置していることもあるが、車で来られる方に対しても、「赤坂門交差点をご存知ですか?大正通りと明治通りとが交差したところです。」と言えば大概OKである。
 さて、福岡市の略中央を南北に走る「大正通り」と、東西に走る「明治通り」だが、共に福岡では有名な道路である。また、このような元号が付された道路には「明治通り」の北側を略平行に走る「昭和通り」がある。「大正通り」、「昭和通り」という道路は全国各地にあるらしく、名前の由来も道路完成の時代からきているのが大半のようだ。
 それに対し、「明治通り」というと、その数は途端に少なくなって、有名なのは福岡と東京ぐらいである。
 名前の由来が、その完成した時代によるものが多いことからすると、明治時代から現在に至るまで、主要幹線道路として永く利用されてきた道路は、全国的にもかなり少ない、ということなのか。
 福岡の「明治通り」は、確かに道路のほとんどが明治時代に造られたため、といわれている。
 このような由緒ある道路に面し、とても分かり易い所なので、特許に関することであれば、いつでも気軽に相談にお越し願いたい。
 ちなみに、東京の「明治通り」は大正10年に着工して昭和7年に東京初の環状通りとして完成したもので、明治時代にできたものではない。「大正通り」も「昭和通り」も既にあるから「明治通り」にしよう、といった程度のことだったらしい。




指定役務「小売」の新設 (2006年5月19日更新)

 平成18年4月7日 指定役務「小売」の新設を含む「意匠法等の一部を改正する法律案」が参議院を通過しました。あとは、衆議院の通過を待つのみですが、この分だと今国会中に衆議院も通過するものと思われます。
 とすると、来年の4月(あるいは1月や6月などの可能性はありますが)には、指定役務「小売」での商標登録出願が可能となります。
 現状の商標法では、小売業者が指定役務を「小売」として出願することが認められていませんので、仕方なく具体的な商品の区分での出願を行っていただいており、取扱商品が多岐にわたる場合には全ての商品区分での出願を行っていただくか、代表的な商品での区分における出願を行っていましたが、これからは、「小売」として1区分での出願が可能となります。
 現状、小売業を営まれている方はご検討下さい。
 出願に当たっての必要書類などについて、現段階では明確になっていない点もありますので、追ってご連絡したいと思います。



商標Q&A (2006年5月12日更新)

Q.商標は簡単だから特許事務所に頼む必要がないという話を聞いたのですが、本当ですか?

A.いいえ。商標は誰でもできる、と思われている方がいらっしゃるようですが、そのようなことはありません。確かに、商標登録を行うために提出すべき書類の書式は、一見、簡単そうに見えます。しかしながら、商標は、特許事務所が取り扱う仕事の中で、最も神経を尖らすものの1つなのです。
 出願書類では、@どのようなロゴで登録するか、Aどのような商品やサービスについて登録するのか、の2点を明らかにすることになっています。出願後、特許庁で行われる審査では、上記2点において同一又は類似の範囲ですでに登録になっている商標がないかどうか等の条件に基づき、登録してもよいかどうかが判断されるからです。
 また、商標を、登録することなく商品などに使い始めた場合、すでに他人が上記2点で同一又は類似の登録商標を持っていたときには、商標を付した商品を廃棄しなければならない等の事態が発生することもあります。このような事態が生じると、金銭的な損害が大きいばかりか、社会的信用が失墜するなど、事業に与える影響は甚大です。
 従って、商標は、出願・使用に際しての事前の調査が非常に重要です。そして、上記2点において同一又は類似であるかどうか等の的確な判断には、極めて専門的且つ豊富な知識・経験が必要なのです。
 この点、弊所には、商標を専門に取り扱う弁理士が在籍しており、お客様のご要望に応じて、的確且つ迅速なサービスを提供できる体制を整えております。商標に関するご依頼、質問等、お気軽にご相談下さい。



新規事項追加か否かの判断について(2006/05/08更新)

 
以前、特許庁の審理において、次のような判断を目にしました。
「当該構成が、任意の付加的事項であることが当初明細書等の記載から自明であるということができない。」
 例えば、ある請求項を「A+B」から「A+B+C」に補正した場合に、「構成Dが、任意の付加的事項であることが当初明細書等の記載から自明であるということができない」ので、「A+B+C+D」よりも権利範囲が広い「A+B+C」とする補正は新規事項追加に該当すると判断したということです。
 出願当初から権利範囲の限定に用いる構成として考えていた構成については、任意の付加的事項であるような記載になっていると思いますが、それ以外の「付加的構成」についても「任意の」ものかどうか、ある程度気にしておいた方がよいということになります。



特許の審査経過 (2006/04/28更新)

 特許権の権利範囲は、【特許請求の範囲】に記載された事項によって判断されることになりますが、どのような過程で特許権になったかも特許権の権利範囲を解釈する上で重要な役割を果たします。したがって、気になる特許があったときには、特許権になるまでの過程、すなわち審査経過を確認することになります。

最近、特許庁のホームページ(特許電子図書館)に「審査書類情報照会」なる検索項目が追加されました。この検索項目は、平成15年7月以降に、日本特許庁から出願人等に発送された書類が特許出願番号等から参照できるというものです。そうです、従来であれば有料だった特許の審査経過が無料で閲覧できるようになったのです。

 しかし、残念ながら出願人から提出された書類(たとえば、意見書や補正書等)は、特許電子図書館では閲覧できず、従来どおり有料で閲覧請求をしなければなりません。米国特許庁や欧州特許庁では、特許庁から出願人等に発送された書類のみならず、出願人から提出した資料まで、審査経過を無料で閲覧可能なホームページがすでに提供されていますので、日本でも制限なしの審査経過を無料で閲覧できるようになるでしょう。一刻も早く実現されるように期待したいものです

 ちょっと専門的な話になりましたが、第三者から特許権侵害に関する警告が来たときや気になる特許を見つけた場合など、是非お気軽にご相談ください。



地域団体商標 (2006/04/21更新)

今年4月から「地域団体商標」という新しい商標の制度ができました。
これは、今まで特定の地域のいわゆる特産品として有名になっていたブランドを
商標登録できる制度です。

今までも特産品として有名になっていたブランドは商標登録できる場合もありましたが、
その登録条件に厳しいものがあって、通常は登録できなかったものが多かったのです。

例えば、「博多人形」を例にとりますと、単なる地名の「博多」と普通名称の「人形」の
組み合わせですから、商標登録の条件である 「誰の販売する人形であるかを区別できる
特徴のある名称であること」は、当然ありません。

しかし、今回の制度で一定の団体(組合)の各構成員が共同で使用してきた実績があって
有名になったブランドであれば、単なる地名と普通名称の組み合わせでも登録してくれます。

身の回りを御覧いただくと、当地の特産品といわれるものにこの地域団体商標となるブランドが
多数あるのではないでしょうか。
心当たりの方は、弊所の担当者にご相談下さい。
特産品の当地の方のみしか登録できない(使用できない)商標を保護しましょう。
他の業者が当地の特産品ブランドを用いて商売するのを排除できます。





特許出願中のお客様へ −出願審査請求のご案内− (2006/04/14更新)

弊所で特許出願中のお客様には、出願から約1年6ヵ月後に公開公報を送付する際に、同時に出願審査請求のご案内も行っております。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、特許を取得する為には、出願から3年以内に出願審査請求という手続を行う必要があります。出願審査請求をしなかった場合は、出願取り下げとみなされてしまい、特許を取得することが出来なくなってしまいますので、弊所スタッフも出願審査請求の期限を徒過しないように細心の注意を払ってお客様の出願案件の管理を行っております。
「住所変更・社名変更をされた場合にはご連絡を!」(2006/3/3付)でも申し上げましたように、出願から1〜2年経過すると、ご住所やご社名が変更されていて連絡が取れないという事態が起こることもありますので、是非ご連絡をお願い致します。
また、弊所から出願審査請求のご連絡を差し上げる前でも、ご依頼があれば随時対応させて頂きますので、お早めの出願審査請求をご希望のお客様は、いつでもご連絡下さい。



特許事務所のイメージ!? (2006/04/07更新)


このページをご覧になっている方の中に、特許や商標等について興味はあるけれどまだ特許事務所に足を運んだ事が無い、と言う方もいらっしゃるかと思います。
そのような方に質問なのですが、「特許事務所」に対してどんなイメージをお持ちですか?
「特許事務所」ってなんだか響きが堅くて近寄り難い感じがする、という方もいらっしゃるかもしれません。
 私がこの事務所に務める以前に「特許事務所」に抱いていたイメージは、まさに堅くて近寄り難く、頭の固いおじ様方が山積みの書類の中で黙々と仕事をこなしているようなイメージでした。(極端なイメージですが…)
もちろん実際働いてみるとそんなことは無く、弁理士を始めとする男性スタッフに頭の堅いおじ様はおらず、先入観は壊されました。
またスタッフの半数は女性ですし、事務所内には多数の観葉植物たちもおり、逆に多少華やぎのある事務所だと思います。(書類が山積みなのは事実ですが。)
 優秀なスタッフがそろっておりますが、お堅い空気はありませんのでご安心下さい。
 もし、特許出願したい・商標登録したい、等とお考えの方で、私のような偏見を持って躊躇している方がいらっしゃるなら、そんな偏見は捨ててご相談してみてはいかがでしょうか。
 優秀かつ個性豊かなスタッフがご連絡をお待ちしております。





商標出願をお考えの皆様へ ‐ 商標の商品と役務 - (2006/03/31/更新)


みなさんが毎日何気なく歩いている街の中には、商標があふれかえっています。弊所オフィスの入っているビルの窓から外を覗いても、実に数多くの商標が見つかります。斜め向側の銀行の名称も、道路反対側の飲食店のマークも商標登録されているようです。

では、この商標はどんな商品又は役務(サービス)について使用されているものなのでしょう。実は商標はどの商品、どのような役務について使用するかによって、権利の範囲が変わってきます。現在、商標の対象商品・役務は45の区分に分けられ、各区分の中でも更に細かく分けられています。硫酸などの「化学品」に始まり、「装飾品の貸与」まで実に様々です。
 その中で、ちょっと面白いなと思うのは、飲食店の商品・役務です。例えばコーヒーを販売しているとしたら、持ち帰りの場合は商品の「コーヒー」で、店内での飲食の場合は役務の「飲食物の提供」になるのです。付け加えるなら、コーヒーの原料は、商品「コーヒー豆」となり、商品「コーヒー」とは区別されます。

これから商標出願をお考えの皆様。どの商品・役務に対して商標をお取になりたいのかをじっくりご検討下さい。




名前はお決まりですか?  - 中国・台湾出願の前に - (2006/3/24更新)

中国や台湾への特許・商標等の出願には、出願人の漢字表記が必要です。
そこで、会社名がカタカナや平仮名の場合、出願の前に、出願人の漢字表記を作成することとなります。

通常は、下記のような流れで漢字表記を作成します

@ 代理人へ日本語名(カタカナ・平仮名)を伝え、漢字表記の作成を依頼
A 代理人から日本語での発音に対応する漢字表記が提案される
B 提案された漢字表記をお客様に伝え、承諾を頂く
C 漢字表記を使用して出願

しかし、この場合、代理人は日本語の発音に当てはめた漢字表記を提案するため、カタカナや平仮名にこめられている意味や漢字自体の持つ意味は、特に考慮されません。
そこで、「社名の持つ意味」 や 「漢字表記に使用したい漢字」をお持ちの場合、それらをお客様からご提示いただければ、お客様のご要望に沿った漢字表記の作成を代理人へ依頼することが可能です。

中国・台湾への出願をお考えの際は、ぜひご一考下さい。





商標登録 商標見本について (2006/03/17更新)

最近、商標出願をご希望のお客様から、電子データで商標見本を頂戴する機会が増えました。
それに伴い、お客様からファイル形式や解像度についてのお問い合わせ頂くことも多くなりました。

そこで、下記に特許庁指定の商標見本の要件を記載しますので、
商標見本をデータでお渡しいただく際の参考にしていただければと思います。

全体のサイズ: 80×80mm

   フルカラーの場合:  イメージ形式  JPEG
                解像度     200dpi

   モノクロの場合:    イメージ形式  GIF 若しくは BMP 
                解像度    400dpi

上記のサイズより小さい場合や、大きい場合でも多少の調整が可能です。
又、データは、メール・FD・MO・CD−ROM等で受け取ることが出来ます。

尚、今回は商標見本についてご紹介いたしましたが、
その他の商標出願についての質問・疑問についても、随時、弁理士・スタッフが
お答えいたしますので、お気軽にご相談下さい!



弁理士試験は登録主義?? 
(2006/03/10更新)

3月も中盤に入り、いよいよ春の到来です。気象庁によると、今年の桜の開花は、西日本では平年より早く、今月25日頃になる見込みだそうです。春のぽかぽか陽気に誘われて、ちょっとお花見にでも行きたくなる季節ですね。
しかし、弁理士受験を5月に控えた私にとっては、いよいよ追い込みの時期なので、そうも言っていられない
今日この頃です(ToT)
さて、今年3回目の受験となるわけですが、勉強初期の頃にどうしても理解できないことがありました。商標法が採用している「登録主義」という考え方です。これは簡単に言うと、「商標を実際に使用していなくても、一定の登録要件さえ満たせば商標登録を受けて権利化できますよ」、という考え方です。
商標法が保護するのは、商標(マーク)自体ではなく、実際にこの商標を使用した結果、商標に蓄積された「信用」(商標法第1条)なのです。商標は、使用されることで初めて「信用」という、法律で守ってあげなければならない財産的な価値が発生するのです。
それにも関わらず、先ほどの「登録主義」では、使用されず「信用」もない商標が一定の登録要件さえ満たせば登録されて、権利化される可能性があるのです。
 これを、簡単な例に当てはめると、ある会社では、実力(信用)もない平社員(商標)が、昇進試験(一定の登録要件)にパスさえすれば、課長に昇進(権利化)しちゃいますよ、ということです。
ちなみに、これを弁理士試験に当てはめると、ある人が実際には実力(信用)がなくても、弁理士試験(一定の登録要件)に合格しさえすれば、弁理士(権利化)になれちゃいますよ、ということです。実際、最近の試験制度改定による弁理士合格者数急増で、このことが問題となっているそうです。
弁理士試験がたとえ「登録主義」であったとしても、自分は実力も兼ね備えた弁理士になるぞ!なんてかっこいいことを思いつつ、皆さん商標はしっかり使って信用を蓄えましょうね。



住所変更・社名変更をされた場合はご連絡を!
(2006/03/03更新)

*年金納付をご存じですか?*
 本ホームページをご覧の方には、これから権利取得を目指される方や、既に出願中の方もいらっしゃるかと思いますが、意外に見落としがちなのが、権利を取得した後の年金の存在です。厳しい審査を乗り越えてめでたく登録の運びになっても、その権利を維持するためには特許庁に年金を納付しなければなりません。期日までに年金を納付しなかった場合、その権利は消滅してしまうのですが、この年金納付の期日が特許庁から通知されることはありません。
*住所や社名の変更、実は年金納付に関係してきます。*
 弊所では、出願時に代理をさせて頂いたお客様には、年金納付の時期をご連絡するサービスをしておりますが、このときにやっかいなのが、登録後にご住所やご社名を変更されていて、そのご連絡を頂いてないときです。以前お聞きしていたご連絡先に通知を行っても、郵便物が返ってきたり、お電話がつながらなかったりということが・・・
 特に、1年単位で年金納付を行うことができる特許、実用新案、意匠とは異なり、商標は10年単位で権利を更新していきます。従って、お客様によっては、10年ぶりにご連絡を差し上げることもあり、必然的にご住所やご社名を変更されているケースが増えてしまいます。このようにしてご連絡が取れなくなってしまった場合、弊所でもできる限りの手を尽くして現在のご連絡先を探すわけですが、残念ながら最後までご連絡先がわからぬままに納付期日をすぎてしまうこともございます。
*是非ご連絡を!*
 厳しい審査を乗り越えて取得した大切な権利です。弊所に手続をご依頼頂きました際には、是非とも住所変更・社名変更のご連絡をお願い致します。



冬来たりなば 春遠からじ
 
(2006/02/24更新)

 もうすぐ3月です。
朝晩の冷え込みはまだまだ厳しいものの、日中は非常に過ごしやすくなってきて、ついつい仕事を忘れて外へ飛び出したくなるのは、きっと私だけではないはずです。
でも受験生にとっては、春はまだまだ先の話といった感じではないでしょうか。

 そんな私も弁理士試験に挑戦し始めて今年で4回目の受験を控え、私自身も試験が間近に迫っていることを感じるこの時期は、まさに冬真っ只中といったところです。
 弁理士試験と言えば、以前は合格率が3%にも満たない超難関国家資格と言われていましたが、平成14年度より試験制度が改正されてからは、年々合格率は上がり平成17年度の最終合格率は7.8%にまで達しています。
一日も早く受験生活から開放されたいと望む受験生としては、合格率が上がるということは大変有難いのですが、この近年の合格率の急激な上昇に危惧を唱えている方も少なくなく、そのご意見には納得させられる部分もあります。
平成14年度の試験制度改正により、二次試験にあたる論文式試験の科目から条約が削除されたことで、それ以前の受験生に比べ条約に関する知識、理解が低くなっていることは確かに否定できません。また今後外国への出願が奨励され、増加が見込まれている中で、知的財産権に関連する様々な条約の理解は大変重要になることも確かです。
合格率が上がって以前よりも合格し易くなったとは言え、国家から専門家としてのお墨付きを与えられることには変わりありませんから、これ以上の合格率の上昇は避け、条約を論文式試験の科目として再度加えることも必要なのかもしれませんし、実際そのような方向での試験制度改正が検討されていると言われています。
受験生としては、制度が改正される前に合格してしまいたいところではありますが、合格することも大事ではあるけれども、日々の実務での経験に勝る勉強はないと、自分に言い聞かせている今日この頃です。(単に受験勉強がはかどっていないことの言い訳に過ぎませんが・・・)

 私の長い冬は、いつになったら春を迎えるのでしょうか。
誰か御存知ありませんか。


手術方法は特許になる?
(2006/2/17更新)

人間や動物の手術方法が特許になるかどうかは、産業上の利用可能性(特許法29条1項柱書)の問題です。特許法は産業の発達を目的としており(特許法1条)、特許法上の発明に該当しても、産業上利用できない発明は、特許を受けることができません。
特許法上の「産業」は広い概念ですが、「人間を手術する医療行為」は「産業ではない」との理由から特許を受けることが出来ないとされています。
また医療行為は人道上広く開放すべきで、特許を認めるべきでないという考えが先にあって、産業上の利用可能性がないという理由付けで、医療行為はあくまで例外的に産業から除外されています。
ところが、人間以外の動物、例えばペットとして飼われている犬や猫の医療行為には、先の考えは適用されません。つまり、動物の医療行為は産業として認められているのです。
例えば、皆さんが家族同様に共同生活を営んでいる、愛犬、愛猫が病気や怪我をして動物病院にかかった場合、それを救うための画期的な手術方法があっても、それが特許となっていた場合は、その使用料を請求されます。
これって少し納得がいかないと思うのは私だけでしょうか?
ただでさえペットの治療費は、人間と違い保険が利かないため負担がかかるのに。
過去に犬や猫をペットとして飼った経験がある私としては、画期的な治療法を考案した獣医さんが、出来たら無料でその方法を公開してもらいたいと願うのは、都合が良すぎますか?



発明したら、先ず出願!
(2006/02/10更新

 
ご存知の方もいらっしゃるかとはおもいますが、特許を取得するためには、まず、特許庁に特許請求の範囲や発明の内容を記載した明細書等の書類を提出する出願手続が必要です。
 いくら先に発明しても、後に同じ発明をした人が、自分よりも先に出願して特許を取得してしまっては、せっかくの自分の発明を自由に実施できなくなってしまいます。
 また、出願の前に発明品などを展示会やチラシなどで公表してしまうこともアウトです。これは、出願前にその発明が世の中の人に公然しられたことになり、特許庁から「この発明は誰もが知っているもので、新しいものではないから特許できません。」と判断されてしまうおそれがあるからです。(例外もありますが、、、)
 実際、弊所にご相談に来られたお客様の中にも、展示会に発表して好評だったので、この発明を出願したいのですが、とおっしゃられた方がありましたが、残念ながら、その発明に関しては出願されませんでした。
 このようなことのないように、発明をされたら、先ず出願することをお勧めします。
 また、出願手続をされると、1年6ヶ月後に、その発明の内容を開示する「公開特許公報」が発行されます。この公開特許公報は、特許庁のホームページから特許庁電子図書館へアクセスすると、誰でも無料で閲覧することができます。
 この公開特許公報は、自分の発明と同じ発明が既に出願されていないかを調べる際の資料として利用したり、めずらしい発明や、おもしろい発明を探して、お酒の席での話しのネタに利用したりと、様々な利用価値?があるものです。
 また、この公開特許公報には、出願人や発明者の名前や、出願日が明記されていますので、自分が出願した後で、同じ発明をした人が出願しても、この公開特許公報で公開されているので、後から出願した人は、特許を取得することができませんし、たとえ自分の発明が特許を取得できなかったとしても、その公開特許公報に記載している内容は、だれもが知っている発明となるので、他の誰かに独占されることなく、自由に実施することができるという防衛的な利点もあります。
 このように、発明した後、できるだけ早く出願することでいろいろと得することがありますので、皆様も「発明したら、先ず出願!」を実行してみください。



長い明細書
 (2006/2/3更新)

 特許の出願に際して添付する明細書は、その発明の内容を事細かに示す技術説明書の役割も担っています。
 そのために、複雑な発明を十分説明するには、明細書に記載する文章がとても多くなることがあります。
 ところが、バイオ関連の発明では、そこまで複雑な内容ではなくても、しばしば長い明細書を目にすることがあります。
 そんな明細書を開いてみると、説明の文章が長いわけではなく、ページの最後の方に暗号めいたものが「ずらーっ」と記載されています。
 これは、バイオ関連の発明を説明するのに必要な、遺伝子のDNA配列や、タンパク質のアミノ酸配列が記載されているのです。
 遺伝子は、人間などの高等生物から、風邪の原因となるウイルスに至るまで、地球上の生物がみんな持っているものです。
 特にDNAは、一般にA(アデニン)、G(グアニン)、C(シトシン)、T(チミン)の4種類の物質しかないので、生き物の様に複雑なものを表すための設計図としては、情報があまり圧縮されていない状態であるといえます。
 たとえば、ヒトの持つ染色体をA、G、C、Tの文字で表すと、30億文字にもなります。これは新聞でいうと約20年分の文字数に相当するのだそうです。
 これでは、1つや2つの遺伝子を説明するだけでも、明細書にかなりのページが必要になるのがわかりますね。
 ちなみに、文章の前半で配列のことを「暗号めいたもの」と書きましたが、遺伝子中のDNA配列を「遺伝暗号」なんて言ったりもします。
 弊所では、微生物や遺伝子など、バイオ関連の特許も扱っております。気軽にご相談くださいね!


出願番号の1番
(2006/1/27更新)

 新年を迎えるといつも「どうにかしてその年の出願番号の1番をとれないものか」と考えてしまいます。
 現に、基本的には出願番号の1番が毎年存在しているので、とれるはずなのですが。
 私が担当させていただいた今までの特許出願での最高記録は2000番台がやっとでした。
 ちなみに、過去五年間の出願番号の1番の出願日を見てみると、
  2004年:平成16年1月5日
  2003年:なし
  2002年:平成14年1月4日
  2001年:平成13年1月4日
  2000年:平成12年1月4日
(2003年は、特願2003−1と特願2003−2が無く、特願2003−3からとなっていました。国内優先出願かPCT出願をしたのでしょうか?それとも取り下げ?)。
 いずれにしても、出願番号の1番は年初の特許庁の開庁日の出願であるので、その日の一番最初に電子出願をすれば、1番がとれると思われるのですが・・・。
 やっぱり福岡からの出願だと、特許庁までの伝送距離がやや長いので、東京近郊の方の出願に時間的に負けてしまうのでしょうか?
 来年こそ1番を取ってみたいので、ご協力いただける方のご連絡をお待ちしています。
 ・・・でも、インターネット出願が始まったから、今後は1月1日の午前0時過ぎに出願しないとだめなのかな?



携帯電話 
2005/12/13更新

 先日、携帯電話を3年ぶりに買い替えました。我が国では、現在携帯電話の契約者数が8千万件に達しており、既に成熟市場となってきました(世界市場ではまだまだ成長中とのこと)。そのような中、同じ携帯電話を3年も使うのは珍しいようです。確かに、各社から次々と新しい機種が登場して私たちの心をくすぐってくれます。「あれもできる。これもできる。」
 そして、CMなどで華やかに紹介されるその裏では多くの研究者が開発競争でしのぎを削っており、それに伴って膨大な数の特許が出願されています。
 特許庁の統計によれば、我が国では、電気通信技術の分野のみで2000年以降は毎年2万9千件を超える出願がなされています(出願全体としては40万件余)。電気通信技術の中でも携帯電話が含まれる移動体通信端末関連については年間約1万件の出願があり、3千件程度が登録されているようです。
 次々と市場に出される携帯電話ですが、手の中に入るあの小さな箱の中には膨大な数の特許が詰め込まれているわけです。
 さて、私が手にした新機種。これも至れり尽くせりで様々な機能がてんこ盛りです。特許で保護された自慢の最新技術が詰め込まれていることでしょう。日本の開発者はエライ!でも私は「通話」と「メール」しか使いこなせないでいます。開発者の皆様ごめんなさい。


商標「ホリエモン」
2005/12/7更新

 新聞等でご存じの方もいらっしゃると思いますが、「ホリエモン」の商標が4ヶ月の間に5件出願され、その内の1件の出願人であるライブドア以外の4件の出願人に、拒絶理由通知書が発せられました。
 この拒絶の理由は、「ホリエモン」はライブドアの代表者である堀江貴文氏の著名な略称であると認められ、その者の承諾を得ているものとは認められなので、商標法第4条第1項第8号に該当する、というものです。
 ところで、5件の出願がなされた4ヶ月というのは、ライブドアによる日本放送の争奪戦が話題になった今年の2月〜5月の間の期間であり、この間、マスメディアがテレビ、ラジオ、新聞、雑誌等の媒体に、堀江貴文氏のニックネームとして「ホリエモン」を頻繁に載せた結果、「ホリエモン」は短期間で全国的に知られるところとなりました。
 そのためかどうか分かりませんが、ライブドアは慌てて?「ホリエモン」を3月22日に出願したのですが、結果的には5件中2番目であり、それよりも約1ヶ月早い2月28日に1件の出願がなされていました。
 しかしながら、その最先の出願も、特許庁において、「ホリエモン」が全国的に有名になった後の出願であると判断されて、前記した拒絶理由通知書を受ける結果となりました。
 他人の著名な略称を商標とする出願は、その他人の承諾を必要としますので、注意しましょう




米国特許法の改正案について 2005/11/28更新

 去る6月、米国連邦下院議会に「特許法改正法案」が提出され、米国特許法の改正の動きが本格化しております。先発明主義から先願主義への移行、ベストモード記載義務の廃止、情報開示義務手続の簡素化、特許権付与後の異議申立制度の導入など、実務に直接的に関係する内容が含まれております。
 このまま改正されれば大改正になるといえますが、改正が来年実現するかという点については、米国内の政治運営との関係で流動的な面があるようです。また、法案の修正や廃案も十分に考えられます。とはいえ、知的財産の分野においても関係の深い米国の特許法に関する内容であり、今後とも注目していきたいと思います。

無料相談会   2005/11/17更新

九州の弁理士は日本弁理士会九州支部に所属することになっています。同支部では毎週木曜日の10時から15時まで無料相談会を行なっており、所属の弁理士が持ち回りで担当しています。弊所の弁理士も先日、その相談会を担当しました。相談会では、いろいろなお問い合わせを頂きましたが、当日、最も多かったのが、相談者の発明が特許になるかどうかというものでした。
 特許されるには、特許法に定められたいろいろな要件を満たす必要があります。例えば、既に公開された発明と同一でないこと、またそのような発明から容易に考えられるものでないこと、という要件があります。従いまして、特許されるかどうかの判断に当たっては、公開されている発明にどのようなものがあるかを調査する必要があります。
 調査の手段の1つとして、独立行政法人 工業所有権情報・研修館の電子図書館サービス(http://www.ncipi.go.jp/info/ipdl/service/index.html)があります。誰でも無料で利用することができ、我々弁理士も非常に良く利用する、とても便利なサイトです。例えば「公報テキスト検索」では、発明を特定する用語等を用いて検索することができます。
 相談会場では調査は行なえませんので、特許になるかどうかの相談をされる場合は事前に調査なさることをお勧めします。


地域団体商標制度の導入間近!
2005/11/8更新

 来年4月1日より地域団体商標制度が導入されます。この制度は、地域名と商品名(サービス名)からなる文字商標であっても、近接都道府県におよぶ程度の周知性を獲得した場合には、「地域団体商標」として商標登録を受けることができるという制度です。なお、出願人は事業協同組合等の組合に限られます。
 地域ブランドとして、従来から「夕張メロン」、「宇都宮餃子」、「佐賀牛」などの商標登録がありますが、商標登録されるためには全国的に周知(いわゆる著名)という高いハードルを超えなければなりませんでした。
 今回の地域団体商標制度は、全国的に周知でなくても近接都道府県で周知であれば、商標登録可能ですので、地域ブランドをより保護が図りやすくなっております。地域経済の活性化のために是非ご活用ください。


営業秘密を守ろう!
2005/10/31 更新

本年11月1日より不正競争防止法が改正され、従業員や退職者の営業秘密を外部に漏らす行為の罰則が強化されますと共に、それを受取った企業も処罰されることになりました。
企業は、従業員等と秘密契約を結んで、何が営業秘密であるかを明確にしておく必要があります。
もし、このような事前の対応をしていないと、従業員等によって外部に漏らされた情報が、営業秘密として保護されないということになります。
企業は、自社の秘密情報を厳重に管理して従業員などによる秘密漏れを阻止するための対応が迫られる時代になりました。
秘密情報にはくれぐれもご用心を!!



2005/09/15

松尾特許事務所のホームページを御覧頂きまして有難うございます。
この"What's New"の欄は、知的財産に関するホットなニュースや特許庁の審査・審判に関する有益な情報や、地方の知的財産の普及に役立つ情報等を松尾特許事務所の知財専門家が交互に執筆する欄です。
原則として週代わりで執筆して参りますので、御覧頂きますと知財実務に役立つことと存じます。

今回は最近よく利用されております特許庁審査官との面談についてお話します。最近の拒絶理由通知を御覧頂きますと、最後の項に
  「この拒絶理由通知の内容に関するお問い合わせ又は面接のご希望がございましたら
   下記までご連絡ください。
   特許庁審査第○○部.....氏名.....TEL......FAX」
という記載があります。面接の希望を前提としたこの記載は、特許庁が積極的に出願人又は代理人との面接(面談)を勧めて正確に発明を理解し、審査の用に供したいとの意向と、技術内容の把握を要領よく行って無駄な審査を少しでも排除したいとの意向の表れです。
従いまして、私共代理人弁理士も最近は積極的に面接(面談)を行うように心掛けています。
私共代理人弁理士のみよりは、発明者や出願人も同行して技術の成り立ちや開発の経緯なども説明したほうがより審査官に理解されやすいようです。
松尾特許事務所は、支所として東京オフィスを東京のJR新橋駅前に有していますので、この面接(面談)が非常にやりやすくなっております。特に面談のための上京旅費が不要の分、気軽に面談の希望をお申し付けいただけるものと存じます。
今後、面談の活用をぜひお勧めいたします。





CONTACT US